一時預かり・ファミサポ・病児保育の違いと使い分け
「用事のあいだだけ」「子どもが熱を出して仕事を休めない」——そんなときに頼れるのが、市区町村の3つの仕組みです。一時預かり事業・ファミリーサポートセンター事業・病児保育事業の違いと使い分けを、こども家庭庁の公開情報をもとに整理します。
これらはいずれも「地域子ども・子育て支援事業」として市区町村が実施する事業で、対象年齢・利用できる場面・料金・予約方法・実施の有無はお住まいの自治体によって異なります。本記事は2026年6月時点の国(こども家庭庁)の公開情報をもとにした一般的な解説です。多くは事前の登録が必要で、当日いきなり使えないことがあります。詳細・最新情報はお住まいの市区町村の窓口・公式案内で確認してください。
3つの仕組みの早見表
| 仕組み | 主に使う場面 | 預かる場所・担い手 | 子どもの状態 |
|---|---|---|---|
| 一時預かり事業 | 用事・通院・リフレッシュ等で一時的に保育が必要なとき | 保育所・認定こども園・幼稚園・子育て支援拠点など(保育者) | 健康なとき |
| ファミサポ | 送迎・短時間の預かり・早朝夜間などの緊急時 | 研修を受けた地域の会員(提供会員)の自宅など | 健康なとき(病児・病後児に対応する地域もあり) |
| 病児保育事業 | 病気・病気回復期で集団保育が難しいが保護者が休めないとき | 病院・保育所等に付設の専用スペース(看護師等) | 病気・回復期 |
一時預かり事業
家庭で保育を受けることが一時的に難しくなった乳幼児を、主に昼間、認定こども園・幼稚園・保育所・地域子育て支援拠点などで一時的に預かる事業です。保護者の通院・冠婚葬祭・短時間の仕事、きょうだいの行事、育児疲れのリフレッシュなど、理由を限定せずに使える自治体が多いのが特徴です。
- こんなとき:上の子の行事、通院、面接、たまの息抜き など
- 場所:保育所・こども園・幼稚園・子育て支援拠点 など
- 申込:実施施設・自治体に事前登録・予約(施設により方法が異なる)
ファミリー・サポート・センター事業(ファミサポ)
子育ての援助を「受けたい人(依頼会員)」と「行いたい人(提供会員)」が会員になり、市区町村のセンターが両者をつなぐ地域の相互援助の仕組みです。提供会員は研修を受けた地域の住民で、保育施設の送迎や短時間の預かりなどを担います。地域によっては、病児・病後児の預かりや、早朝・夜間など緊急時の預かり、ひとり親家庭の支援にも対応しています。
- こんなとき:保育園・習い事の送迎、勤務時間と開所時間のすき間、急な残業 など
- 担い手:研修を受けた地域の提供会員(多くは提供会員の自宅などで預かり)
- 申込:利用前にセンターで会員登録が必要。提供会員との事前の顔合わせを行う地域もあります
病児保育事業
病気中や病気の回復期で、集団保育(通常の保育園など)に通うのが難しいけれど保護者が仕事を休めない——そんなときに、病院や保育所などに付設された専用スペースで、看護師等が一時的に保育する事業です。利用には事前登録と、当日の予約・診療情報(医師の連絡票など)が必要になることが一般的です。定員が少なく、感染症の流行期は予約が取りにくいこともあります。
- こんなとき:子どもが発熱・感染症などで登園できないが、仕事を休めない
- 場所:病院・診療所・保育所等に付設の病児保育室(看護師等が対応)
- 申込:事前登録+当日予約が基本。医師の記入票が必要な場合あり
場面別の使い分け
- 健康な子を数時間〜1日預けたい → 一時預かり事業
- 送迎や開所時間のすき間を埋めたい/急な用事 → ファミサポ
- 子どもが病気・回復期だが仕事を休めない → 病児保育事業
- 就労に関わらず定期的に園に通わせたい(0歳6か月〜満3歳未満) → こども誰でも通園制度
- 毎日の継続的な保育が必要 → 認可保育園など(保活の進め方)
共通の注意点(登録・料金・空き)
- 多くは事前登録が必要:当日いきなり利用できないことがあります。出産後や入園前など、落ち着いているうちに登録だけ済ませておくと安心です。
- 料金は自治体・施設で異なる:国が一律の金額を定めているわけではありません。住民税非課税世帯などの減免がある場合もあります。金額は必ず自治体・施設で確認してください。
- 定員・空きに限りがある:特に病児保育は感染症の流行期に予約が集中します。複数の選択肢を把握しておくと、いざというときに動けます。
- 実施の有無も自治体差:すべての市区町村ですべての事業が同じように整備されているわけではありません。
出典・参考
- こども家庭庁「ファミリー・サポート・センター」
- こども家庭庁(子育て支援・地域子ども・子育て支援事業)
- こども家庭庁「地域子ども・子育て支援事業」資料(一時預かり事業・病児保育事業 ほか)
※ 本記事は2026年6月時点の国(こども家庭庁)の公開情報をもとに、3つの子育て支援事業の一般的な仕組みを解説したものです。対象年齢・利用できる場面・料金・予約方法・実施の有無は自治体によって異なり、今後変更される場合があります。実際の利用にあたっては、お住まいの市区町村の窓口・公式案内で最新情報を必ずご確認ください。